第10話シングルアイズ・ダンディマン【ショートショート】
私はナナシ、今回は町中でバードウォッチングをしていた時に遭遇した、奇っ怪な生物のお話しをいたします。
私はビルの最上階で望遠鏡を使いバードウォッチングをしていました。
もちろん鳥など見つかりませんが、若い女性はたくさん確認できました。
その時、私は一風変わった少年を見つけたのです。
近代化したこの現代に、その少年は黄色と黒のちゃんちゃんこに下駄という、時代錯誤なな服装をしているのです。
私の中のアンテナが、危険な電波をキャッチした感覚をビンビンに感じました。
この少年はきっと何か危険な企みをしているのだろうと、私は考えました。
その考えは、見事に的中しました。
少年の口元はボソボソと動いているように見えました。
誰かと会話しているようですが、周りには誰もいません。
独り言にしては、あまりに不自然な感じをした私は、望遠鏡の倍率を上げ少年の頭を拡大して観察しました。
そして私は、見てはならないモノを見てしまったのです。
少年の頭部に白い何かを確認しました。
それは、ときどき動くのです。
注意深く確認すると、黒い部分が認識できました。
あれは眼球です。
私は驚きのあまり、望遠鏡のレンズと自身の眼球が当たり、あまりの痛さにうずくまってしまいました。
私は気を取り戻し、更に観察を続けます。
なんと少年の髪の間から、眼球が更に飛び出しでいるのです。
私は只事ではないと思い、今度は少年の顔をよく観察してみました。
すると少年の片目は髪の毛で隠れているのです。
私はこう考察したのです。
髪の毛で隠れ部分には眼球はなく、代わりに頭部のてっぺんから眼球が飛び出しているのではないかと。
眼球を更に観察してみると、意思があるかのようにクネクネと動いているのです。
もしや少年は頭部から飛び出した眼球と会話しているのでは?と私は思いました。
私は恐ろしなりました。
少年はきっと何らかのモンスターだと、私は思いました。
その時です。
少年の頭部の頂点から太いトゲのようなものが、ピキンと伸びたのです。
そして、私の不安な思いは確信へと変わったのです。
少年は頭部から眼球とトゲを出すモンスターなのです。
その時、モンスターの挙動の変化に私は気づきました。
トゲを出してから、モンスターが周りをキョロキョロと見ているのです。
きっと、獲物を探していると私は思いました。
するとモンスターの方へと近く女性の姿が見えたのです。
私は女性がモンスターに餌食になってしまうと思い、とっさに階段へと走り出したのです。
その時、私の足が小さな段差に当たり、勢いよく階段から落ちてしまったのです。
落ちていく中、私はあの小さな段差はモンスターの攻撃だと思ったのです。
モンスターは私の事を認識し、遠隔操作で地面から小さな段差を出したのです。
そうでなければ、私のような優秀な人物がコケるはずがないのです。
激しい衝撃で私は気を失いました。
気付くと私は病院のベットで寝ていました。
それから3日間、私は病院で入院したのです。
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