幼馴染みはおっぱいを押し付けながら子供をねだる
「うえ、食べ過ぎた」
星野家で行われた誕生会で沢山食べた大輔は自分の家へと戻り、自室にあるベッドの上にジャージ姿で寝転がった。
お風呂から上がってもなお満腹感を覚えており、今日はもう動きたくない気分だ。
「沢山食べましたね」
同じくお風呂上がりの白いネグリジェ姿の都は隣に座り、大輔の頭を優しく撫でる。
いつも都が作ってくれる料理は栄養バランスなど考えているからなのか量もそこまで多くないが、今日は誕生日で沢山料理があったので食べ過ぎてしまったのだ。
普段の都であれば晩ご飯の後片付けをした後に自分の家に帰ってしまうが、今日は二十三時を過ぎても鈴木家にいる。
もちろんそれには理由があり、誕生日会で都姫が今日から一緒に暮らしなさいと言ってきたからだ。
そのために寝室で一緒にいる。
「えい」
「あが……」
いきなり横になった都の胸に顔を埋めさせられたため、大輔は変な声を出した。
胸で顔が覆われたので、視界が暗くなる。
「お腹いっぱいで動きたくない今こそ誘惑するチャンスですよね」
確かに動きたくないため、今は何をされようが抵抗するつもりはない。
流石にアニメが見れなくなるので命の危機があれば抵抗するが、都がそんなことをするはずがないので安心だ。
「お風呂から上がったので上は付けてないですよ」
サラッと男性には言ってはならない台詞を口にした都が誘惑を止めることがない。
人前ではともかく、二人きりの時は胸を押し付けながら誘惑し続けることになるだろう。
そう……たとえ何年かかろうとも。
「昼より柔らかいわけだな」
ずっと誘惑し続けるのは置いといて、昼間に感じだ柔らかさよりさらに柔らかいのはブラをしていないからなのだろう。
ブラがあるのとないのでは、ここまで感触が違うとは思わなかった。
「一般的な男性が求める女の子の感触ですよ」
普通の男子なら理性がすぐに飛び、本能のままに胸を求めるのだろう。
「何か同じ歳、俺の方が誕生日が早いのに都にバブみを感じる」
お姉さん系ヒロインに良くある母性本能を都は持っている。
都の方が誕生日が遅いと言っても一年以上は離れてないし、そもそも普段からは家事をやってくれているので、きょうだいであれば間違いなく彼女が姉になるだろう。
実際は姉弟ではなく幼馴染みなため、そんなこと考えても無意味なのだが。
「バブみ、ですか?」
「ああ」
「これはいい傾向ですね」
さらに頭をぎゅっとして胸に埋もれさせられる。
確かに現実の人間に興味がない大輔が母性を感じだのだし、都の策略にハマりつつあるのだろう。
「でも、母性本能を感じるのは子供であって、大ちゃんな感じるのは母性じゃなくて異性ですよ」
母性は子供が母親に感じるようなものなので、母性じゃなく異性を感じてほしいらしい。
「これからたっぷりと異性を感じさせてあげますよ」
「そうか」
いくらバブみを感じようともすぐに異性を感じるなんてことはあるはずもなく、大輔はただ頷くだけにした。
ただ、良く考えてみれば、現実の人間に興味が持てないのだし、このまま都と一緒にいることになるだろう。
食事面で大変お世話になっているため、都に対してだけは感謝しているのだから。
「お誕生日会ではああ言いましたが、私は大ちゃんの子供を産みたいと思ってますよ」
これまでに一番の爆弾発言をした都は、間違いなく本気で子供が欲しいと思っているだろう。
「それに……今日が一番妊娠しやすい日、なんですよ」
男心をくすぐる甘い言葉は、今すぐにでも妊娠させて欲しいかのようだ。
つまり都は一切の避妊を望んでいないということ。
「男にそんなこと言うもんじゃないな」
いくら好きな人相手だと言っても、学生の内に危険日を安易に言うものではない。
もし、大輔が男の本能に目覚めてしまえば、都は今すぐにでも妊娠させられてしまうのだから。
「大ちゃんの中に眠っている本能を呼び覚ますために言ってます。それに……私は今すぐにでも妊娠させられても、問題ないですよ」
やはり今すぐにでも子供が欲しいと思っているようで、子供が出来れば結婚するしかなくなる。
とっとと既成事実を作ってずっと一緒にいたいと考えているようだ。
でも、誘惑はしても都の方から襲ってこないのは、彼女は大輔の方から来てほしいと思っているからだろう。
いくら現実の人間に興味がないといえど、もしかしたら都は大輔にもきちんと現実の女性に興奮出来る、と考えているのかもしれない。
もし、考えていないのであれば、性欲に訴えかけてくるような誘惑はしないだろう。
「そうか」
「ひゃん……」
ずっと胸に埋めていて少し苦しくなったために顔を動かした影響か、都の口から甘い声が漏れた。
昼間はそんなに声は出なかったが、ブラがない分少し敏感になってしまっているようだ。
「悪いな」
「いえ。私の身も心も大ちゃんのもの、ですので」
「そうか。今日はどのみち動きたくないからもう寝るけど」
充分に昼寝をしたのにも関わらず、満腹感から睡魔に襲われている。
「分かりました。私をいっぱい感じて、寝てくださいね」
「ん。おやすみ」
「おやすみなさい」
都に抱きしめられて彼女を感じたまま大輔は瞼を閉じた。
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