第4話

「仕事終わりの酒はうまい!」

「今日も勇者来たんだ」

「そりゃくるよ。全国からくるんだから」

「なんで来るとき被らないのかね」

「確かに勇者50人とかでこられたら流石のわしも負けるかも」

「レベルどれくらいから戦うのきついの?」

「90近いと結構やばいね」

「へー」

「まぁ、30のやつも来たことあったけど、違う意味でこいつやばいなって思ったね」

「俺じゃねぇか」

「はは。あと回復薬めっちゃ持ってるやつ。超めんどい」

「終わらない戦いってか」

「そうそう。もう一生やってる。わしも歳だから長期戦は辛いんだよ。休憩時間の兼ね合いもあるし」

「へー。魔王休憩取れてるの?」

「なんか、わし基本あのでかい立派な椅子に座ってるじゃん?あの時は来ないのに、昼ごはん食べてるときとかに来たりする勇者いて、ほんと空気読んで欲しいって思う」

「それで勇者の相手が終わると飯冷めてるのな」

「魔王あるある」

「魔王お前しかいないから理解されにくそう」

「孤独の仕事なんだよ。そう思うと勇者いすぎ」

「皆の憧れの職業ですから」

「大体勇者は剣持ってるよね」

「まぁ、そうだな。俺も剣持ってる。ほら」

「お。ほんとだ。流石レベル30の勇者の剣は違うな。安いやつだ」

「うるせぇ。モンスター倒さないから金もなかったんだよ。魔王さっきから馬鹿にしすぎ」

「はは。すまんすまん。」

「そういえば魔王ってレベル無いの?」

「あー、決まったレベルは無いね。一応勇者よりも少し上くらい目指してるけど」

「へー。一応レベル上げとかするんだ」

「筋トレだけはやってる。わし、歳のわりに筋力あるからね」

「今度一緒にジム行こうぜ」

「おっ、いいね。たまには酒なしで会うのも」

「じゃぁ、また今度予定合わせようぜ!かんぱーい!」

「かんぱーい!」

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