第645話 毛羽毛現
毛羽毛現を妖怪召喚用タブレットで呼び出しのは良かったが、その姿を見て固まってしまう。
「アレが毛羽毛現だよな?」
思わず疑いの目を向けてしまう。
「わ、私も会うのは初めてだから断言は出来ないでけど‥
一応毛だから間違いではないかしら。」
明日香もその姿を見て驚いているようだ。
「大丈夫っすかアレで?
私のプリティーな髪がかかってるんですよ!」
璃水は自分の髪がかかっているので必死だ。
そんな中、アマビエは特に驚いた様子はなかった。
「とりあえず声をかけてみようか‥
毛羽毛現であってるかな?」
毛羽毛現に声を掛けてみる。
すると小さな声で反応がある。
「はい。」
透き通った綺麗な声がかえってくる。
うん、毛羽毛現で間違いないようだ。
「ちょっと頼みがあるんだけどいいかな?」
いろいろ疑問はあるが話を進める事にする。
「あっ、はい」
また反応があるがやはり声は小さい。
「良かったら近くに寄ってもらっていいかな?」
声が小さいので近づいてもらう事にする。
毛羽毛現が俺に近づいてくるとまさかの行動に出る。
俺の足先から登ると身体を這って登ってきて、最後は肩に乗ってしまう。
毛羽毛現の長い毛が頬をかすめてこそばかった。
「改めて、毛羽毛現です。
宜しくお願いします。」
肩に乗った毛羽毛現が挨拶をしてくる。
本人は頭を下げてのかもしれないが、俺には拳ぐらいの大きさの毛玉にしか見えなかったのである。
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