第644話 デレ


璃水の笑顔を見ていると俺も自然に笑みが‥


パーン!


いきなり後頭部を叩かれてしまう。


「痛!

 くはないけど‥

 誰だよ?」


音の割には全く痛みはなかったが一応抗議の声をあげる。


「わたしよ!

 わ・た・し

 それ、いつまで続くの?

 私は何を見せられてるの?」


頭を叩いたのは明日香であった。


俺が璃水と仲良くしていたから嫉妬したようだ。

久しぶりに明日香の目が吊り上がっている。


「まだ居たんすか?

 用は済んだんでとっとと帰って下さいっす!」


璃水が明日香を挑発する。


「そうね。

 だったら帰ろう‥‥

 って、そんなわけないでしょ!

 アンタの髪も気になるし‥

 ちょっとやり過ぎたと思うし‥」


明日香が視線を下にしてバツの悪い表情をしている。


おっ、デレたな。


「くぅー

 ツンデレっすか?

 これだから天然は‥

 そうやってイッチーを堕としたっすか?

 いや、私も堕ちそうになったっす!」


璃水が明日香のデレに堕とされそうになったようだ。


その後も俺と璃水と明日香で言い合いを続けているとアマビエがドスの効いた声で呟きだす。


「まだ待たせるの?

 ねぇ、そろそろ怒って良いよね?

 さすがに待つの疲れたわ。」


アマビエさんがお怒りになっていた。


「「「すいませんでした。」」」


3人してアマビエに謝るのであった。

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