第627話 実験7


「で、どうやって実験する?」


璃水に聞こえない音量でアマビエに話しかける。


「まずは何かと戦ってもらいましょう。

 セオリ様、聞こえてますか?

 聞こえていましたら、何か適当なモンスターを出してもらえませんか?」


アマビエがここにはいないセオリにお願いする。


そういえば以前他のメンバーに聞いたらセオリ達神と直接話す事は殆どないとの事だった。


多分アマビエのお願いも返事はせずに対応するはず。


それから数秒後にいつものセオリが作る異空間に転移させられると、ゴブリンが5匹現れるのであった。


「おっ、あなた達も健康診断っすか?」


璃水がゴブリンに話しかけている。


いやいやいや、その解釈はおかしいって!


璃水の天然ボケに呆れるのであった。


話しかけれたゴブリン達も始めはいきなり転移させれて怖がっていたが、目の前の璃水があまり怖くないと思ったのか武器を振り上げて襲いかかった。


「ちょっ、危ないっす!」


璃水はゴブリンの攻撃をかわして抗議する。


いや、そろそろ敵だって認識しようか?


ゴブリンの攻撃を避け続ける璃水に我慢できなくなり、口出す事にする。


「そいつら敵だから倒していいよ!」


俺の言葉に璃水が頷く。


「水爪」


璃水の手元に水で出来た刃が現れる。


そして、璃水が刃を数回ふると一瞬にして5体のゴブリンの首が切断される。


つよ!

普段あまり目にしない璃水の活躍に興奮するのであった。

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