第626話 実験6
「うっ、裸を見られてしまった‥」
セオリに裸のまま転移させられ、全裸を俺とアマビエに見られてしまい悲しむ璃水。
「ほら、アマビエは同性だし‥
俺は夫だからセーフだろ?
そもそも璃水の裸は見慣れているし‥」
俺の言葉を聞いて璃水がキッと睨みつけてくる。
「そういう事ではないんすよ!
たしかに夫婦ですし、いまさら裸を見られるぐらい平気ですが‥
心の準備とかあるじゃないですか?」
璃水が必死に主張してくる。
とりあえずこれ以上議論を続けてもアレなので謝る事にする。
「璃水の裸体を覗いてしまって、大変申し訳なかった。」
俺は深々と頭を下げて謝罪する。
「ごめん。」
アマビエも俺に追随して謝罪する。
「いや、そこまでキチンと謝られると逆にこっちが悪いみたいになるすっよ!」
謝ったのにまた怒られてしまうのであった。
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「で、呼び出した理由はなんすか?」
いつもの袴に着替えた璃水が尋ねてくる。
「あっ、それは実『ストップ!』」
アマビエが実験の事を璃水に説明しようするのを俺は口を塞いで止める。
アマビエは急に口を塞がれて目で抗議してくる。
「素直に実験って言わなくてもよくない?
実験の為に無理やり連れて来たと思われる事になるし‥」
俺は璃水に聞こえないぐらいの音量でアマビエに説明する。
アマビエも俺の話を聞いて納得してくれたようだ。
「では、改めて説明するよ。
実は健康診断的な事もやりたくて‥
出来れば璃水に協力してもらえたらと思って呼び出してもらったんだ。」
アマビエが澄ました顔で璃水に説明する。
ちなみに璃水は大妖怪ではないので呼び捨てなのに気がついて心の中で笑ったのであった。
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