第515話 検索結果
「ねぇ、詳しい話を聞かせて!
妖怪って生殖器官がなかったと思うけど‥。
どうなってるの?」
一度火がついたヒヨウさんは俺ににじり寄ってグイグイと責めてくる。
「後で何でも質問に答えるから、先にこっちの案件を片付けてよ。」
ヨウヒさんの質問に答えていたら終わるのがいつになるか分からないので先に教えてもらえるように交渉する。
「う〜ん、何でも答えてくれるのは魅了的だなぁ‥。
だったらとっとと終わらせるか‥。
わかった、協力するよ。
で、何を調べて欲しいの?」
ヨウヒさんが承諾してくれた。
どんだけ質問したいんだ‥。
呆れるが今は時間が欲しいので早速調べてもらうようにする。
「一点目が、過去に妖怪が妊娠した事例があるのか?
二点目は一点目の妖怪がいた場合、どこの誰なのかを知りたい。
三点目は一点目の妖怪がいない場合、妖怪の妊婦を診れる妖怪がいないのか調べて欲しい。」
俺の話を聞くとヨウヒさんがスマホの操作を始める。
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それから数十分後、調べ物が終わったのかヨウヒさんの手が止まった。
「調べ終わったから報告するね。」
ヨウヒさんが真剣な表情で俺をみてくる。
何となくヨウヒさんの雰囲気から報告内容を察してしまった。
「結論から言うと‥
妖怪が妊娠した記録はなかった。
人間の子供にちょっかいを出す妖怪はあるんだけど‥。
そもそも妖怪は繁殖する必要がないからね‥。」
良くない内容だと予想出来ていたのでショックはそこまでらなかった。
「そうか‥。
調べてくれて、ありがとう。
ちょっと落ち着いたら質問に答えるからもう少し待ってね。」
ヨウヒさんに頭を下げる。
「ん?
質問はまだ答えてもらわなくていいよ。
報告、終わってないから。」
ヨウヒさんがキョトンとした顔で答える。
「え?
特に情報はないで終わりじゃないの?」
今度は俺が驚かされてしまった。
「終わりじゃないよ。
実は医者について面白い情報があるんだ。」
ヨウヒさんが嬉しそうに話すのであった。
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