第509話 心の叫び


ヨウヒさんの鼻息は荒い。


「まぁまぁ、落ち着いて‥。」


果敢にも明日香が攻める。


「はん!

 人気妖怪が何の用?」


ヨウヒさんは喧嘩腰だ。


「別に人気妖怪ではないけど‥。」


明日香が気まずそうな顔で応える。


「あ〜それを言いますか、ぬらりひょんが!

 ゲゲゲの全シリーズに出てるよね?

 鬼太○のライバル的な存在だよね?

 何が人気ないの?」


明日香が珍しく責められている。


「でも、敵役だし‥。

 オデコでかいし‥。」


明日香がオデコに言及している。

もしかして気にしているの??


「あ〜私もゲゲゲに出たかったなぁ‥。

 いいなぁネ○娘。

 猫っぽいだけで毎シリーズに出られて‥。

 まぁ、昔のシリーズはおカッパでダサかったけど‥。」


オイオイ!

猫さんをディスって大丈夫か?

俺が炎上しないか心配しているとヨウヒさんは止まらない。


「あっ、猫耳付けたら出れるとか?

 だっとら付けてみようっと!」


妙な自己完結をすると鞄から猫耳を取り出して頭につけ出す。


本人はまんざらでもないようだが、ギャルが猫耳つけると癖が強いというか‥。


本人がそれでいいなら何も言わないけど‥。


とにかくヨウヒさんが落ち着くのを待つのであった。

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