第475話 喧嘩4


「どうすんだよ?

 お兄さん、呆気なく殺されちゃったよ。

 テンプレのザコみたいだった‥。」


羽交締めにしているセオリを問いただす。


『血は固まらずに吹き出しちゃったね。』


「ね」って可愛く言ってもダメだから!

あと全然上手くないからね。


『あれ、おっかしいなぁ‥。

 人間って殴り合ったら仲直りする種族じゃなかったっけ?

 あっ、それってサイ○人だった。

 いっけない。』


どこの戦闘民族だよ。


あと、ちょっと言葉気をつけてね。

名前出すと怒られるからね?


『よ〜し、こうなったら仕方がない。

 イブキ!

 お願い出て来て!』


セオリは懇願するようにイブキの名前を呼ぶ。


すると面倒くさそうな顔でイブキが現れる。


『ちょっ、何をしてくれてるの??

 お兄さん、首チョンパじゃん!?

 あれ?

 説得して終わりの簡単な話じゃなかった???』


イブキに確信的なところを突かれてぐうの音も出なかった。


『もう一度、お願い出来ますか?』


セオリが悪いのに何故か俺からお願いする事になる。


『もうしょうがないなぁ‥。

 お兄ちゃんに頼まれたのならやってやらない事もないけど‥。

 貸しだからね?

 それもかなり重い貸しだからね。』


イブキの目が笑ってないので顔が怖かった。


俺は何度も頷いて返事をするのであった。

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