第474話 喧嘩3


この人、本当に妹に火球をぶち込んだよ。

さすがにダメでしょ!


思わずお兄さんを睨みつけてしまう。


火球が直撃したアリシアはその後立ち昇った炎の柱でよく見えなかった。


「大丈夫なの?」


今だに羽交締めを続けるセオリに尋ねる。


『フフ

 心配は無用です。』


ほんとに?

燃えあがるアリシアを見て心配になるのであった。


お兄さんは勝ちを確信したのかドヤ顔でカッコつけている。


すると突然アリシアの笑い声が響きだす。


「アハハハハ。

 この程度ですかお兄様は?

 あ〜可笑しい。」


何かの弾ける音が響くとアリシアの周りにあった炎が全て消えてしまう。


目の前の事が受け入れられないのか、お兄さんが呆然としている。


「何を惚けているのですか?

 今度はこっちの番ですよ。

 お兄様が火でしたので私は風にでもしましょう。」


アリシアが手を軽くふると風の刃がお兄さんを襲う。


「何を言うかと思ったら、たかが風だと?

 笑し!

 我鉄壁の防御を‥」


お兄さんが最後で話す事もなく首を落とされてしまうのであった。


え?お兄さん?

鉄壁の防御は???


速攻殺されてるじゃん!?

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