突然騙したと怒りだすお兄さん。

理由はアリシアが他人にお願いするわけがないとの事。

これは説明するのが難しいなぁ。

アリシアの本音を聞き出したので本人の気持ちなのだが、それをお兄さんが簡単に納得しないのもわかる。

ダメ元になるが話してみるか。

「アリシアにお願いされたのは本当です。

　彼女はずっと頑張っていたが、本当はずっと助けを求めていたようです。」

ちょっと強引に本音を聞き出したので簡単には信じてもらえないだろうな‥。

案の定、お兄さんは疑ってくる。

「それはおかしい！

　妹は私と違って完璧だ‥。

　家族にすら頼らないのに、他人に頼るなど‥。

　ありえない！」

お兄さんに断定させる。

アリシアはそんな風に思われているだ。

これは厳しいかな。

俺がどうやって納得させるかと並んでいると突然声が聞こえてくる。

「お兄様は何をわかっているのですか？

　私が完璧？

　それは周りが期待するから、そう演じて来ただけです。

　私は弱い女です‥。」

突然、この場にいないアリシアの声が聞こえて驚いてしまう。

『無理そうだからアリシア呼んできた。』

セオリの声が聞こえてくる。

思うところはあるが、本人に気持ちを伝えさせればすぐに解決するとこの時はそう思っていました。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい