第441話 脅し


ガチ泣きするヴァンパイヤと吸血鬼。


何故か会場の人達から冷たい目で見られる。


まさかのスタンからも‥。


「血ぐらい吸わしてやれよ。」


まるで俺がセコイ男のような言われ方をする。


解せない。


「吸わせてくれないなら、世界を滅ぼす!」


ヴァンパイヤが鼻水を垂らしながら世界征服宣言をされる。


「だったら私も世界を征服する!」


吸血鬼までも世界征服宣言を行う。


会場の人達からブーイングがオレに飛ぶ。


そのうちコールが始まってしまう。


「吸わせろ!」

「吸わせろ!」

「吸わせろ!」

「吸わせろ!」

「吸わせろ!」


身体は固まっているので拍手は出来ないが、見事な一体感でゴールを続ける。


「わかったよ。

 月一なら血を吸わせるよ。」


追い込まれると折れる性格の俺は渋々承諾することになった。


「ヤッタァ!」


ヴァンパイヤ、吸血鬼、観客が一体になって喜んだ。


何かイラってきた。

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