第434話 闇43


黄金色の紙吹雪が目の前をヒラヒラと舞っている。


どこから現れた!?


暗い店内をよく目を凝らしてみると複数のコウモリが籠のような物から紙吹雪を羽根を使って器用に撒いていた。


すげ〜、思ったよりアナログだった。


「あの〜、カーミラさん。

 正直なところ、貴女を買うつもりは無いのですがね‥。

 ですが、いろいろな事情があってやむなく一応買う事にします。」


いろいろな事情とはオークション関係者が涙を流して買ってくれ!と懇願しているからである。


「一応とかやむなしとか‥。

 我のこと嫌いなのか?」


カーミラさんが上目遣いにデレてきやがったよ!


これはギャップでかなりドキドキさせられる。


すると抱きついていた緋莉が軽く腕をつねる。


痛いです。

普通の女性なら微笑ましいですが、閻魔大王ですよ。肉が千切れるかと思った。


不本意であるがやっと落ち着いたかに思えたが、ここで更なる混乱が発生する!


『ちょっと待った!!』


突然目の前に現れる召喚用タブレット。


声の主は怒っているようで何かを叫ぶと勝手に召喚を始めてしまう。


呆然とする中、光の柱が現れる。


他のお客がいるのにと焦ったが、先程カーミラがド派手な演出をしていたので客が混乱する事にはならなかった。

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