第393話 闇37


「それでは、エントリーNo.15です。」


黒いスーツの男がオークションを続けている時だった、突然俺は何もない空間に転移させられた。


「えっ?」


あまりに突然だったので現状の把握に頭が追いつかないでいた。


そこに現れたのは緋莉、セオリ、イブキ、イザナミの4人だった。


神の3人が揃っている事から即時に厄介ごとだと把握出来る。


あの三人が揃うんだ、並大抵のことではなさそうだ。


案の定、少し離れた場所に銀狼が5頭現れる。


大きさは先ほどの銀狼の数倍はある。

しかもその中の一頭はずば抜けて大きかった。


5頭は完全に獣の目になっている。

身体からは禍々しいオーラが立ち込めている。


話が通じる状態でない事がすぐにわかる。


こちらが5人、向こうが5頭。


うん、一対一で戦うってことだね。


ちなみに俺、武器は受付で預けたから丸腰だよ。


今にでも飛びかかってきそうな緊張感が現場を埋め尽くす。

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