第385話 闇29


目の前でセオリとディアーナが手を取り合っている。


話についていけてないオレ。


「あぁ〜良かった。

 中々良い人材が手に入ったよ。

 これで我が国も強くなる!!」


セオリがゲームに出てくる戦国武将のようなセリフを口にする。


「その言い方だと、ディアーナを俺たちの国で働いてもらうつもり?」


確認の為、聞いてみる。


「はい、もちろんです!」


セオリが胸を張って答える。


「ディアーナはいいの?

 どんな国なのか知らないよね?

 不安にならない?」


ディアーナに疑問をぶつけてみる。


「不安?

 まさか!?

 セオリ様達が信頼を寄せる貴方が創る国ですよ。

 逆に楽しみで仕方がないです。」


ディアーナが目を輝かせて喜んでみせる。


「じゃー、まだやる事あるからまたね。」


それだけを言うとセオリは消えてしまう。


「いってらっしゃいませ。」


ディアーナは既に配下の貫禄すらあった。


その後、セオリが居なくなると緋莉がこれでもかと甘えてくる。


その時、先程は邪魔をしたディアーナであったが今回は邪魔をせず一歩引いた距離で待機していた。


緋莉の呼び方も「緋莉様」に変わっていたのが印象的だった。

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