第355話 ポンコツ
俺は何故かホラント国、第一王子のコンスタンティンさんと街を歩いている。
お互い一般人の格好に着替えさせられているので一応は目立たないようにはなっているが、コンスタンティンさんは王子なので目鼻立ちがハッキリとしたイケメンなので皆んなの注目の的であった。
皆んながコンスタンティンさんばかり見るので何か居心地が悪く感じる。
「それでイチロー様はどこか行きたいところはありますか?」
コンスタンティンさんに急に話しかけられる。
「あの‥様付けは出来ればやめて頂きたいのですが‥。イチローとお呼び下さい。あと敬語もいらないです。」
王子に様付けされるのはむず痒いのでやめてもらう。
「わかりました‥
わ、わかった。
では、私のこともスタンとお呼び‥呼んでくれ。」
何かコンスタンティンさんが照れながら言ってけどイケメンだから何かドキッとしてしまう。
「では、スタン。
アソコの屋台の串焼きでも食べませんか?」
俺は数メートル先にある屋台を指差す。
「成る程‥
では、行こう!」
いちいち絵になる男が先頭に屋台を目指す。
何かの肉を焼いているようで香ばしい匂いがしてとても美味しそうだった。
人気があるようで5人ほど並んでいる。
俺は行列の最後尾に並ぼうとするとスタンは何を思ったのか先頭の人間を差し退いて店主に話しかけるではないか。
「店主、串焼きを頂こうか。」
突然の事で店主、先頭に並ぶ人が無言になる。
そこでスタンは空気をよまずに追撃を行う。
「聞こえなかったのか?
串焼きを頂こうか。」
何かドヤ顔なのがさらにイラッとさせる。
さすがに呪縛が解かれたのか先頭の人間がスタンに突っかかる。
「テメェ!
順番を抜かすんじゃねぇよ!!」
少しイカつい感じの若者だ。
先程まで騒がしかった街がしーーーんとするのであった。
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