第350話 デート2
「なんで紫花は服を汚すことばかりするのかな!」
イブキが陰ながら紫花を助けてきたのだが、さすがに大変だったのか不満をもらしだす。
「慣れない服を着てるからね‥。仕方がないよ。それよりスリとか痴漢とかのが問題かなぁ‥。やばいぐらい引き寄せてるよ。」
紫花に群がるスリや痴漢の多さにセオリまで困り果てていた。
「面倒だからどこかお店でお酒でも飲めば良いのに‥。今日の紫花はお酒を避けてるみたいだね。」
イブキが気になっている事を口にする。
「確かに飲むチャンスは何度もあったけど、あきらかに避けてるね‥。きっと汐らしい理由だろうけどね。」
セオリも同じ事を考えていたようだった。
ちなみに紫花のこの行動についてイチローも気がついていたのだった。
「そろそろ日が暮れるね。今日は紫花と街をブラブラ出来て楽しかったよ。」
イチローは本心でそう思ったので素直に口にした。
「そ、それは良かった‥。俺もこんなに楽しかったのは初めてだ。」
紫花が顔を赤らめて照れている。
「今日は紫花にいろいろな場所を案内してもらったから、最後の場所は俺が決めていい?」
お礼がしたかったので最後ぐらいは紫花をエスコートしたかったのだ。
「ま、まかせる‥。」
紫花が言葉少なめに答える。
今日はお淑やかに過ごそうとしてかなり無理をしているようにみえた。
一日中だったので目に見えて疲れていた。
紫花の慰労も兼ねて、調べていた取って置きのお店に連れて行くことにした。
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