第349話 デート1


 街をブラブラしていると、殆どの男が紫花に振り返る。


もともと綺麗であるが今日は白いワンピースを着ていて、可愛いがプラスされていた。


スタイルも良いのでかなり目立っている。


そんな素敵な女性が俺と腕を組んでいるので男達の嫉妬の視線が全て俺へ集中する。


居心地が悪いが紫花を独占出来る優越感で複雑な心境であった。


「なぁ、アレ食べないか?」


紫花が屋台の串焼きを指差す。


清楚な格好をしても、紫花は紫花だ。

こういうギャップがたまらなく愛おしい。


二人がデートを楽しんでいる陰では他のメンバーが動いていた。



「あ〜!白のワンピースでタレのついた串焼きを食べるつもり!!」


セオリが建物の陰でバタバタしていた。


「イブキ!服が汚れないように透明な障壁をはって!!」


セオリの指示がイブキに飛ぶ。


「え〜、そんな事にリソースを割きたくないのに‥。」


イブキは渋々指示に従う。


「あっ、スリが近づいてる。イザナミ!対応して!」


イザナミにも指示が飛んだ。


イチローと紫花が楽しむ裏で彼女達の戦いは続く。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る