第326話 美味


 俺以外がうさぎのステーキを注文したからウェイトレスの兎さんは涙目になりながら厨房に走って行った。


あの兎さん、うさぎが注文される度に泣いてるのかな?

嫌ならここで働かなければいいのにと思うのであった。


「そういえば皆んなは、うさぎのステーキなんだ。バイソンは好きじゃないの?」


一人ぐらい日替わり頼むかと思っていたが全員がうさぎのステーキだったので質問してみる。


「バイソンは少し固いから苦手なんだ。」


何でも引きちぎりそうなゾンが答える。


「うさぎが美味そうだったから。」


紫花らしい答えだったが、注文の直前に兎さんを見てたよね?


「兎さんは調理されないからね!」


とりあえず突っ込んでおくとゾン以外の3人がえ?って顔になっていた。


こっちの方がえ?だよ!


皆んなと馬鹿な事を言っていると兎さんが調理されずに料理を運んできてくれた。


俺が注文したバイソンのステーキは塩がかけてあるだけのシンプルな調理だった。

味の方は脂身が少なく野性味のある感じだで美味しかった。


うさぎのステーキの方は血を使ったソースがかけてあって美味しそうだっだ。


バイソンが塩だけなのにうさぎはちゃんとしたソースがかかっていて少し羨ましかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る