第325話 メニュー
渡された紙については九曜達に無かったことにされたので、忘れる事にする。
後でゾンから聞いた話だと、夜にお酒を二人っきりで呑まないか?とのお誘いだったらしい。何でもあの女性は未亡人らしくて気に入った相手を誘う事が稀にあるそうだ。
え?もちろん誘われても行かなかったよ。
さて、席に着いたのでメニューを見る事にする。
・日替わり定食
・ビックトードのステーキ
・ビックトードの煮込み
・いっかくうさぎのステーキ
・いっかくうさぎの煮込み
・ゴブリンのステーキ
・ゴブリンの煮込み
・オークのステーキ
・オークの煮込み
うーん、基本的はステーキか煮込みのようだ。
トードってカエルだから、何か抵抗あるんだよね。
ゴブリン、オークもこの前沢山見たから食べる気になれない。
日替わりが気になるから確認してみるか。
「すいません!」
俺はお店の人間を呼び出すことにする。
「はーい、ただいま。」
先程の女性とは違う別の女性が近づいてくる。
「注文決まりましたか?」
明るくハキハキとした喋りで話しかけてくる女性で、かなり若い兎の獣人だった。
見た目的には高校生ぐらいかな。
スレンダーなスタイルで頭から大きな耳がはえている以外は普通の人間だった。
ミニスカートなので長く細い脚が目立っていた。
「おい、見過ぎ!」
ゾンに頭を小突かれる。
ヤバイ、怒らせちゃったかな?
「脚なら夜見せてやるよ‥。」
ゾンが顔を赤くしながらデレました。
あまりに可愛くて意識飛びそうになったよ。
「あの〜。」
兎さんに良いところを邪魔されてしまったが、本来の目的を思い出す。
「今日の日替わりは何ですか?」
「バイソンのステーキです。ボリュームがあって美味しいですよ。」
兎さんが興奮気味に説明してくれる。
「じゃー日替わりで。」
ここは日替わり一択だ。
ゾン達は何を選ぶかな?興味津々に待っていると全員が同じメニューを注文する。
「「「「うさぎのステーキ。」」」」
何故か兎さんを凝視しながら注文するのであった。
あっ、兎さんが涙目だ‥。
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