異世界周遊編

第312話 無難


 同行者を決めた翌日、セオリから追い出される様な感じで無理やり転移させらる。


「まだ朝食とってないだろ?」


俺がセオリに抗議する。


「善は急げって言うでしょ?朝食なら現地で食べればいいじゃん。それより、この街の説明するね。」


セオリが強引に話を進める。


「この街はホラント国にあるルフトって街だよ。人口は鹿児島県の枕崎市と同じくらいだよ。」


いや、枕崎市に行ったことがないからピンとこないよ!


「イチロー君、勉強不足だね。枕崎市は大体2万人ぐらいだよ。」


セオリが人差し指を揺らして注意してくる。


それよりセオリが何故、枕崎市で例えたのかは謎だった。


「ちなみに何でルフトって街を選んだの?」


疑問に思ったのでセオリに質問してみる。


「それは‥ホラント国が人族にとって安全な国だからで、その国の中でルフトが治安が良いからです。」


セオリがエッヘンと言わんとばかりの表情で答える。


「なるほど‥俺たちの安全を考えてくれたのか‥。」


さすがセオリ!


『まぁ、ホラント国が一番普通の国でルフトが観光地として無難な街だったからですけどね‥。』


セオリが心の中で呟いていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る