第311話 お願い


[ドワーフ国]


セオリが王の元に転移するが特に反応はなかった。あまりに反応がなかったので拍子抜けであった。


「フランカは元気にしているか?」


ドワーフ国の王、スタールがポツリとつぶやく。


「あんまり反応ないとそれはそれで寂しいような‥。」


セオリが本気でガッカリしている。


「まぁ、いっか。フランカ元気にしてるよ。子供はまだだけど。」


気を取り直したセオリがフランカの現状を説明する。


「子供はいつでも良い。それよりフランカが元気ならそれで良い。で、我らに何かようか?国を作っていると聞いたが、それが関係しておるのかな?」


スタールは一瞬喜びを見せるがすぐに真顔に戻った。


「うーん、何かやり難い相手だなぁ‥。用は二つ。一つ目はイチローが世界を旅する事になったから邪魔するなって事だけど、この国は何もしてこないだろうからあまり意味はないけど‥。で、本命が二つ目で、予想された通りで国づくりやってて人手が足りないんだよね。良かったら人を貸してくれない?」


セオリが拝むような仕草で頼み込む。


ドワーフの王が考えて混んでいる。


そして口を開く。


「ワシが行こう。」


これには周りにいたドワーフ達が反対して実現する事はなかった。


「人手に関しては何とかしますので今日のところはお引き取りください。」


ドワーフの1人が丁寧に対応してくる。


「了解。では人手のこと頼んだよ。あっ、この世界にない金属とかあるから作業は楽しいと思うよ。では。」


さらりとセオリが爆弾発言をして立ち去る。

残されたドワーフ達が未知の金属を触りたくてワレ先に手伝いに行くと言い出して大混乱になるのであった。

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