第307話 密談


「皆んな揃ったな。」


中心にいるイザナミが口を開く。


セオリが密談に用意した空間には、イザナミ、咲夜、瞳、鏡月、ステア、シノブが集まっていた。


「感の良い者はわかっていると思うが、今回イチローを旅に出させて我々が行うのは、暗部的な組織を作ることだ。」


暗部と聞いても誰も反応を示さない。


「国を外敵から守るにはこう言った組織が必要だ。イチローに相談すると反対しそうなので秘密裏にやる事になった。」


全員が頷いている。


「まず、瞳には全ての目を世界中にばら撒いて欲しい。そして各国を監視して欲しい。」


瞳が頷く。


「鏡月は暗部の移動経路を確保して欲しい。」


鏡月が力強く頷く。


「咲夜には暗部のトップに立ってくれ。」


イザナミが暗部のトップを咲夜に決める。


「貴女じゃなくて良いの?」


咲夜がイザナミに尋ねるが無理だといって断ってしまう。


「シノブには暗部のメンバー集めて欲しい。メンバーは全て女性で。連れてきてもらったら私が身辺調査するので安心してくれ。」


「予算は?」


シノブが尋ねるとイザナミはしれっととんでも無い事を言う。


「上限はない。好きなだけ使って優秀な者を集めてくれ。」


シノブが喉を鳴らす。


「最後にステアには暗部の数名をメイドとして使えるように教育してくれ。」


ステアが頷いて役割が全て決まった。


こうしてイチローの知らない所で暗部が組織されるのであった。

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