第296話 妊娠
セオリがイチロー達を迎えに行くと、その場は凄い事になっていた。
あまり表現したくないがネバネバのドロドロって感じだ。
「さすがにバッチいので、ホイ」
セオリが指を鳴らすと上空から大量の水が流れてくる。
ドラゴン達は寝ている最中に冷たい水を大量にかけられたので飛び起きた。
ちなみにイチローだけは暖かい水がかけられたのはセオリの配慮である。
このままだとそれはそれで汚いのでセオリが水を消して、濡れた身体を乾かしてくれた。
皆んなが目を覚まして落ち着いたところでセオリが口を開く。
「皆さん、昨晩はお楽しみでしたね。」
少し半笑いなのが癪に触る。
「死ぬかと思った。」
「俺、両性なのに何故か雌にさせられてた‥。」
「気持ち良かった‥。」
「途中で気絶したから覚えてない‥。」
各々が感想を述べる。
メアとプリムラは人間に戻っていて、2人してお腹をさすっていた。
「どうですか?」
セオリが尋ねてくる。
「2人とも無事に妊娠しました。」
プリムラが優しい表情で応える。
「皆さんも妊娠してはずですよ。」
セオリが少し笑いながらドラゴン達に伝えてくる。
「「「「え゛」」」」
ドラゴン達が奇声をあげ驚く。
プリムラと違ってドラゴン達には実感がないようだ。
ただプリムラが嘘を言うわけながないので妊娠を確信した。
驚いていたドラゴン達が今度はボロボロと涙を流す。
ここにいるドラゴン達はその種族の代表である。種族間の争いや人間に討伐されたりして最近ではずっと孤独であり、番など数百年現れなかった。
自分の子供など最初から望んでなかったので妊娠が心から嬉しかった。
その後、ドラゴン達はイチロー達にお礼を言うと自らの巣に戻るのであった。
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