第270話 妖怪のターン
「黙って見ていても仕方がないので、我々も攻撃をしましょう!」
ウィットが少し悔しそうな表情でレーナとラーナに呼びかける。
ウィット、ラーナは背中の4枚の羽を広げ光魔法を空中から眼下の敵に叩き込む。
大型のモンスターは即死にはならないがダメージを与えていた。
決戦用装備のレーナは右手のスピアを掲げる。スピアの先端から幾つもの雷が発生し、モンスターを薙ぎ払う。
さらに左手の盾を構え、レーザーを発射させる。
ウィット、ラーナ、レーナの攻撃は小型のモンスターには効果があったがやはり大型のモンスターを倒す殺傷能力はなかった。
天使達が焦っているとモンスター側にも動きがあり、小型のモンスターの後ろからはコカトリス、ヒュドラの大型モンスターの群れが現れる。
ドラゴン達はゴーレム、サイクロプの群れに夢中になっている為、対応が遅れる。コカトリスの石化攻撃がウィットを直撃するかと思われたが、攻撃を邪魔する者が現れた、巨大なガイコツだ。
「待ちくたびれました。そろそろ私達妖怪のターンです。」
巨大なガイコツに乗った白音が1匹のコカトリスを踏み潰す。
「貧弱貧弱貧弱貧弱貧弱貧弱貧弱貧弱!」
紫花がコカトリスの頭を素手で握りつぶす。
「あら、頭が1つ多いですね。まぁ、丸呑みするから関係ないですけど‥。」
八重花の蛇がヒュドラを丸呑みにする。
「丸呑みは品がないですよ。」
九曜の鬼火がヒュドラとコカトリスを焼き殺す。
「私も頑張ります!」
梓月がセオリの背後に回って小豆を洗い始めた。
「私もやるっす!」
璃水の水球がコカトリスに直撃するが、特に効果はなかった。
「‥‥私も小豆を洗うっす!」
そそくさとセオリの背後に回る。
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