第267話 近づいたら駄目
「さて、我らの結束をもって敵を討ち取ろう!」
テンション高めにプリムラが他のメンバーを鼓舞する。
「何が結束だよ。盟約で縛ってるくせに‥。」
レッドドラゴンがプリムラに聞こえない程度の声で異議を唱える。
その後プリムラが誰かと話をしていると突然全員が強制的に転移させられる。魔法に対する耐性があるドラゴンだが、有無を言わさない転移に驚かされていた。
強制的に転移させられたドラゴン達はスタンピードの迎撃場所に来ていた。辺りをキョロキョロしていると1人の人間が近づいてきた。
「お初にお目にかかります、私はセオリと言います。私達の事は後ほど説明させて頂きます。」
セオリがドラゴンに臆する事なく挨拶を終える。ドラゴン達も目の前の人間が自分達を怖がらずに普通に接してくる事に驚いていた。
「何で人間の女がいるの?私達の事を全然怖がってないみたいだけど‥。ここまでなめられると腹が立ちますね。ちょっと脅かそうかしら。」
ホワイトドラゴンが少し遊び心を出そうと
していると頭に声が響いてくる。
『やめておいた方がいいですよ。私もイチロー君とラブラブ出来なくて気がたってますので‥。今なら許してあげますので大人しくしてて下さい。少しでも私を怒らせたら存在ごと消しますので‥。他のドラゴンにも伝えといて下さい。良いですね?」
セオリが笑顔を向けてくる。
ホワイトドラゴンは何度も頷いて見せるが他のドラゴンは今が分からないので困惑していた。
レッドドラゴンがサオリに近づこうとするとホワイトドラゴンが体当たりをして邪魔をした。
「この女性には近づかないで。死にたくないなら従って!!」
ホワイトドラゴンのあまりに切羽詰まった状態を見て全員が生唾を飲んでいた。
その後、プリムラが来て
「この女性は私より上位の存在ですから気をつけて下さいね。間違っても手を出しては駄目ですよ。」と説明した。
「「「「最初に言えよ!」」」」
全員がプリムラに突っ込んでいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます