第264話 古の盟約


ウィットが仲間に連絡している時、メア、プリムラは作戦会議を行なっていた。


「お母さん、またとない機会ですね?」


「絶好のチャンスです。この機会を逃す手はないのですよ。」

プリムラは少し興奮気味だった。

それだけ待ち望んでいた妊娠の機会であった。


「作戦はどうしますか?ブレスの波状攻撃にしますか?」


「‥‥」

プリムラは考え込んでいた。


「よし、アイツらを呼ぼう!」

プリムラは何かを決意したようだ。


「アイツらって‥まさか?」

メアがプリムラの言っているアイツらに気がついて驚いている。


「この機会を絶対に逃す訳にはいかないのです。私と人間との間に子供をつくるのはかなり難しいのですから‥。確実に妊娠するのであれば、どんな手だろうと使います。そもそもコレを使う事なんて起こる訳ないのですから今使っても問題ないでしょう‥。」

プリムラは自分に言い聞かせるように言葉を紡ぐ。


プリムラが一呼吸置いて体内に気を巡らせ竜形態に変身する。

そして自らの手を噛み、体液を床に垂らす。


『古の盟約により、我は求め訴えたり!』


プリムラが呪文を唱えると体液が床に広がり、魔法陣を描き出す。


魔法陣が光り輝きだすとフラッシュを焚いたように辺りが真っ白になった。

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