第245話 暴走後


『危なかったー。時間停止が間に合って良かったよ。』

イブキがわざとらしく汗を拭う仕草をしている。


『我も焦った。』

イザナミもヤレヤレっ感じで応える。


『プリムラは後で正座だね。』

セオリは頬っぺたを膨らませて怒った仕草をする。


俺達はプリムラが全力のブレスをはくと辺りが真っ白になって意識をなくした。


その後、気がつくと俺とセオリ達はいつもの亜空間にいる。


「あの後、どうなった?」

俺がセオリ達に質問する。


するとセオリが代表で答えてくれる。


『プリムラがやり過ぎて、かなり広範囲が吹っ飛んだの。で、皆んなしにそうだったから屋敷に転移させて強制的に眠らせてる。怪我は治してるから明日の朝には気がつくよ。』


「良かった、皆んなに怪我がなくて‥。あっ、モンスターはどうなったの?」 


『面倒なので倒しても良かったのですが、我々は基本的にはこの世界に介入するつもりはないので、とりあえず結界を張って近づけないようにしてる。』


おっ、さすがセオリさん!頼りになる!!


「じゃー、屋敷に戻ろうか?」


俺が提案するが誰も応えてくれない‥。


『そろそろ私達もたまってきたので、精算してくれませんか?』

セオリがニヤリと笑う。


『時間停止してるから、一人10日は付き合ってね?』


『我はその倍をお願いする‥。』


『あっ、ずるい!私はさらに倍!!』


『だったら100倍!』


その後、気が遠くなる時間をセオリ達と過ごす事になる‥。




何か一年ぐらい経過した気がする。

もちろん亜空間にいたので実際の時間は経過していない。


屋敷に戻るとアルツが俺を呼びにくる。


アルツに案内された部屋には助けた女の子が眠っていた。


「そろそろ目が覚めそうだから相手してあげて。私は徹夜で看病してのだ、眠らせてるもらうわ。」


「いろいろありがとう。」

俺は慰労も兼ねてアルツにキスをする。

一瞬目を見開くが、すぐに応えてくれた‥。


それから数分後、女の子が意識を戻す。

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