「足りない！足りない！足りない！」

紫花が叫びながらオーガを素手で殴り殺していく‥。

全身にオーガの返り血を浴びて真っ赤染め、笑顔で殴り殺している。

何だろう‥紫花の方が悪者に見えてきたよ。

数は多いが何とか持ち堪えていると、前方の木々がどんどん押し倒される音が聞こえてくる。

遠目だがそれがトロールだとわかった。

１０メートルはあるんじゃないかな‥。

「おっ！骨のありそうな奴見っけ！」

新たな強敵を見つけ興奮する紫花。

「いくぜ！いくぜ！いくぜ！」

棍棒を振り回しながらトロールの群れに突っ込む。

紫花とトロールの武器が交差する寸前で、それは起きた。

数分前のこと。

「まさかこんな格下に攻め込まれるとは‥。」

プリムラのストレスが限界値に達しそうになっていた‥。

ベチャ。

シーラが倒したゴブリンの血がプリムラの顔を直撃した。

「あっ、ゴメン！」

シーラはすぐに謝るが時すでに遅かった‥。

シーラが竜形態に変化した。

そしてブレスの力を溜めていく。

普段は溜めることはないのだが、完全にキレたプリムラは本気を出そうとしていた。

さすがに危険を察した、ゴブリンや他の嫁達もプリムラから逃げ出した。

そして、溜め込んだ力を一気に解放する。

辺りが真っ白になったところで神様以外の意識がなくなった。

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