第232話 初夜4-1


明日香達が話し合いをしている時、俺は梓月と久しぶりにマツカゼにきていた、もちろんロイヤルスイートスイートルームだ。


相変わらずのピンクピンクした部屋だった。


部屋に入ると梓月はキョロキョロして落ち着かない様だった。


とりあえずお茶でも飲んで落ち着かせようとしたが、梓月がカップを持つとカタカタと震えていた。


「セオリに無理やり連れてこられた事だし、梓月には手を出すつもりはないから、安心して。」


俺に無理やり関係を迫られると思っていそうなので、正直に気持ちを伝える。


すると明らかに動揺したのか、カップの震えがさらに強くなり、もう中のお茶が殆どこぼれてしまっていた。


さすがに火傷するとまずいのですぐにタオルで拭いてあげた。


「このままだと風邪をひくかもしれないからお風呂に入りな。」

すると目を目開いて驚く。


「大丈夫!別々に入るから安心して。」

梓月を怖がらせないように笑顔で話しかける。


すると部屋に入ってから初めて梓月が口を開く。


「お、お背中流しますので一緒に入りましょう‥。」

顔を真っ赤にしながら梓月が大胆な事を言う。


その後、何度か断ったが梓月の意志は固く一緒にお風呂に入る事に‥。


俺が先に入って梓月を待つ事になった。


別に童貞でもないのに何故か緊張してきた。


脱衣所の外では梓月の着物を脱ぐ音が聞こえてくる。

何か生々しくて少し興奮してしまった。


すると物凄く小さな声が聞こえてくる。


「失礼します‥。」


梓月の緊張感が伝わってきてしまって、思わず返事の声が上ずってしまった。


「ど、どうぞ!」


梓月を見ないように入口とは反対側を向いて椅子に座っていると、背後に梓月が近づいてくるのが伝わってくるのであった。

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