第187話 王妃選び37
イブキの合図と同時に璃水が飛び出してくる。
「閻魔大王を倒して下克上っす!数的には2対1だから、こっちが有利っす!!」
璃水の奴、酷いなぁ。
小豆洗いを無視するなんて‥。
「ちなみに小豆洗いって攻撃方法とかあるの?小豆を投げるとか?」
隣にいる明日香に質問してみる。
「そんなのあるわけないでしょ!」
予想通りの回答だ。
「スピードが速いとか、特殊能力があるとか?」
「ないわ。出来るのは小豆を洗うこと‥。」
もしかしたら普通の人間より弱いのでは‥。
何で出てきちゃったかな‥。
「璃水、動きをとめるから水を張って!」
雪花から璃水に指示が飛ぶ。
璃水が巨大な水球を空中に出し、緋莉達の足元に叩きつける。
緋莉は避けることなく立ち尽くしている。
あっ、小豆洗いが水の勢いに負けて吹っ飛ばされていた。
「小豆洗い、リタイア!」
イブキが負けを宣言する。
特に見せ場をなく小豆洗いが負けてしまった。
「次は私が!」
雪花が冷気を出して、足元の水を凍らせる。
緋莉は足首まで水に浸かっていたので、身動き出来なくなっていた。
雪花と璃水は動けない緋莉に波状攻撃をかける。
雪花が巨大な氷柱を空中に10コほど出して、緋莉に叩きつける。
璃水は水手裏剣を緋莉に投げつける。
2人の攻撃は緋莉に直撃するかに見えたが、ぶつかる直前にまるで壁があるかのように攻撃が弾かれる。
その後も2人は攻撃を続けるが見えない壁には阻まれて緋莉にダメージを与えられない。
「明日香、あれは何?閻魔大王特有の技とか?」
「そんなんじゃないわ。ただ妖力が身体から溢れ出て身を守ってるだけ。妖怪はみんな出来るけど、緋莉は桁が違うのよ。大妖怪クラスじゃないと、あの壁は破れないわ。」
明日香が悔しそうな表情をしている。たぶん戦う事になった時の事を考えているからだろ。
「氷爪」
「水爪」
2人とも遠距離をやめて、近接に切り替えたみたいだ。
ガキーン!
鈍い音がして、2人の爪が根本から折れる。
雪花、璃水が攻撃を続けるが全く歯が立たない。
2人に焦りが見え始めた頃に緋莉が口を開くのであった。
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