第185話 王妃選び35


子供の件がとても気になるが、戦闘系妖怪からの早くしろオーラを感じているので試合を始めることにする。


「あっ、審判どうしよう!」


俺がしてもいいけど、止められる自信がないかな。

戦闘系から審判をやってくれる妖怪を探そうかなと思っていると、後ろから声をかけられる。


『審判ならボクがしますよ。』

俺の後ろには白いスーツを着た、白髪の若者が立っていた。


「あの〜、どなたでしょうか?」

いきなり現れた事を考えると、たぶんあの方達の関係者だろうね。


『上位神をやっている者です。』

上位神様がニッコリ微笑む。


ちなみに、髪も短いし、胸も無さそうだから男性だよね?

最近、女性しか現れないので男性は貴重だ。

それにしても何でこのタイミングで現れたのかな?


『もともと貴方に興味があったよですが、この世界ではセオリと呼ばれている神が邪魔をするのでなかなか来ることが出来なかったのですよ。ただ、セオリが他の神と戦い始めたのでやっとこの世界に来ることが出来ました。』


また上位神に興味もたれたの??

そんなにポンポン上位神が来て、この世界大丈夫なのかな?


『なかなか良い見解ですよ。そうなんです、この世界の大きさだと貴方を入れて3神しかいられないのです。ただ、今はセオリ達がいなくなったのでボクが来られたわけです。』


上位神様が嬉しそうに話をしている。それにしてもイケメンだよね。同じ男でも何かドキドキしてしまうよ。


ん?上位神様の雰囲気が変わった。

何か怒らせたかな?


『先程から気になっていたのですが、ボクは一応女性ですよ‥。』


やば!

俺は即座に土下座した。


「大変申し訳ございません。見た目が男性っぽかったので、勝手に男性と決めつけていました。」


『うん、許さない。』

上位神様が微笑んでいるが目が笑ってない。

やばい、やばい、やばい。

どうにか許してもらわないと。


『そんなにボクは胸がないの?ボク、カッチーンだよ!』


この流れは不味い。

また嫁が増えるパターンだ。


『ボクは嫁にしろとか言わないよ。』


良かった、常識のある神様で。


『妹にして♡』


妹??

弟じゃなくて(笑)


『カッチーン!』


ごめんなさい、許してください。


『次はないよ。じゃー妹にしてくれるの?』


さすがにこれだけ失礼なことを言ったので認めるしかないかな‥。


「わかりました。妹ならいいですよ。」


『ありがとう!今更ナシには出来ませんからね。』


まぁ、奥さんばっかりだから妹が増えるのは嬉しいかも。


俺はこの時、妹に騙されている事に気がつくはずもなかった。

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