第174話 王妃選び24


「そういえば結局シーラ対ニーナはどうするの?」

思わず疑問に思っていたことを尋ねてみる俺。


「再試合です!」

セオリ。


「引き分けじゃ!」

上位神様。


「引き分けだと困ります!」

セオリが抗議する。


「お前さんはあの戦いを見てなかったのか?愛する旦那さんの為に死力を尽くしたんじゃぞ。感動した!!」

上位神様が目をウルウルとさせる。


実際、試合後の2人は疲れ果てて倒れ込んでいる。


「あの戦いを見て感動しなかったのか?お前さんは鬼か!!」


「いや、神ですが‥。」

セオリが冷たく言い放つ。


「言葉のあやじゃ!!」

上位神様が目をクワッてして怒っている。


「まぁ、たしかに少しは感動しましたよ‥。」


「じゃろ?だったら2人を勝者にしてくれ!」


「いや、それだと神7が神8になってしまいますよ‥。」

セオリが困った顔をしている。


「そもそも語呂が悪いんじゃよ。それだったら神9にしたらいいのじゃ!」


「増えてるし!!」

セオリがツッコミを入れる。


「妖怪戦は揉めるから神9にしておいた方がよいぞ。これはワシからの忠告な‥。」


上位神様が真顔になっている。

えっ?妖怪戦はそんなに揉めるの?!

ちょっ、怖いんですけど!!


セオリが目をつぶって考え事をしているようだ。


とりあえず2人にお茶を飲ませておく。


すると急にセオリが声をあげる。


「ドワーフ、獣人代表は『シーラ』『ニーナ』に決まりました!」


セオリの発表で2人が泣いて喜んでいるのが印象的だった。

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