第172話 王妃選び22


声がしたので振り返ると、そこには異世界物によく出てくるテンプレ女神が立っていた。


身長は160㎝ぐらい、髪の色はピンクで床につきそうなぐらい長い。

服はウエディングドレスのような豪華な感じだ。

身体の周りはキラキラ輝いている。

顔は物凄い美少女で、見てるだけで心が安らぐ。


「褒められるとさすがに照れるな‥。」


でた!

心をよむってことは神様関連だ。


「はい、上位神‥今はセオリでしたね。セオリの同僚です。」


やっぱり上位神だったか。

それにしてもキラキラが凄いなぁ。

目がチカチカしてきたよ。


「キラキラ止めようか?」


上位神様が訪ねてきた。


「いえ、そろそろ慣れてきたので大丈夫ですよ。」


いやー、何か癒されるなぁ。

これが上位神の力か!


「私も上位神ですよ!」

セオリに後ろからどつかれた。


「何をそんなに怒っとるのか?イライラするとシワが増えるぞ。」


上位神様がニヤニヤ笑う。


「誰が老けるですって!」


いや、そこまでは言ってないけど‥。


「それより何で貴女がここにいるの?何で?どうして?」

セオリが矢継ぎ早に質問する。

どうしたんだろう、セオリに余裕がないように感じる。


「ワシがここにいる理由か?それはお前さんを覗いていたら面白そうだったので降りてきちゃった。」

上位神様がニッコリ笑う。

話し方はジジくさいけど、見た目が女神様なのでやはり可愛い。


「何が『きちゃった。』ですか!勝手に来ないで下さい!!あと覗かないで下さい!!」

セオリが顔を真っ赤にして怒っている。


「来るなと言われてのぉ‥。ワシの勝手じゃろ?」


「そもそもこの世界に上位神が2人も来たらダメでしょ!」


えっ?そんなルールがあるの??


上位神様がクックっと笑っている。


「アレはウソじゃ。ワシがお前さんを騙したのじゃ。」


セオリが、えっ?って顔をしている。


「とにかくワシも仲間に入れてくれ!」

上位神様がドヤ顔で頼んでくる。


言葉では頼んでいるが頭を下げるつもりなさそうだ。

横でセオリがミシミシと歯を鳴らしている。

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