第170話 王妃選び20
アームレスリング第一試合はシーラの勝利で終わった。
試合後のフランカは力を出し切って満足したのか満足した表情をしていた。
第二試合はセラ対ニーナの対戦だ。
「イチロー様、獣化しても嫌いにならないで下さいね。」
ニーナが真剣な表情で話しかけてくる。
俺は笑顔で親指を立てて答える。
「獣化したニーナも大好物です!」
「バカ。」
ニーナが恥ずかしそうにしている。
話が逸れたが試合をはじめる。
セラとニーナがグリップバーを握り、肘をつき、手を組んで構える。
シーラと違ってニーナは最初から獣化していた。ちなみにニーナは狐の姿になっている。大きな尻尾が特徴的だ。
「レディー」
俺の声で台がミシミシと音をたてる。
「ゴー」
俺の掛け声で試合が始まった。
途中までは互角だったが、ニーナが叫び声をあげるとセラを圧倒した。
ん?何か違和感を感じる。
「し、尻尾が小さくなってる!」
俺は思わず声を上げてしまった。
「狐の獣人は尻尾に魔力を溜めていますので、途中で使わせてもらいました。」
スゲー、尻尾にそんな事出来るんだ。
思わず感心してしまった。
「ちなみに魔力を使い切るとどうなるの?」
疑問に思ったのでニーナに聞いてみた。
「全部使うと、一年は眠り続けることになると思います。」
ニーナから割と重い告白を聞くことになった。
さて、決勝はシーラ対ニーナの獣人対決だ。
ニーナは獣化したままだし、シーラも今回は最初から獣化していた。
ニーナの力を見て最初から本気を出す気だ。
補足だが、虎は尻尾を魔力をためることは出来ないそうだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます