第169話 王妃選び19
「あり得ない!!どういうこと??」
セオリがブツブツと呟いている。
目が据わっているのでとても話しかける雰囲気ではなさそうなので、とりあえず無視することにする。
「イチロー様、コレを‥。」
ドワーフコンビがアームレスリング用の机を運んできていた。
「こんなの倉庫にあったっけ?」
「イエ、今作ってきましてよ。」
フランカがさらってトンデモ発言をする。
「え、今?」
「ハイ。ドワーフが2人もいるんですよ。超簡単です!」
ドワーフコンビが満面の笑みで答える。
「さて、対戦相手はどう決めようか?グーパーで決める?」
皆んなが「えっ?」て顔で俺を見る。
何だろうグーパーを知らないのかな‥。
何か恥ずかしい。
「私はフランカとやる!」
シーラが腕をまくりながらフランカを指名する。
「受けて立つ!」
フランカも指名されてやる気になったようど。
セオリはまだ復帰してこないので俺が審判をやる事になった。
フランカとシーラがグリップバーを握り、肘をつき、手を組んで構える。
「レディー」
俺の声で台がミシミシと音をだす、物凄い力がかかっているのがわかる。
「ゴー」
俺の掛け声で両者の力が真っ向からぶつかる!
2人が歯を食いしばって力を込める。
少しずつであるがシーラが押され始める。
このままフランカが勝つのかと思ったが、そこでシーラの姿が白い虎に変化した。
シーラが獣化するのを初めて見たのだけど、怖いというより綺麗だと思ってしまう見事な毛並みだった。
その後はフランカも善戦したが、最後は力尽きてシーラが勝利した。
「ウイナー」
俺はシーラの腕を持ち上げたが、まだ獣化したままだったので腕はモフモフして気持ちが良かった。
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