第160話 王妃選び10
王妃選び、人間代表戦の第一試合はレイペル、シャール、アルツ、メイベル、カタリーナまで終わった。
伏兵のアルツが一位かと思われたがまさかの聖女の聖水によってカタリーナが暫定一位の座にいる。
残るはステアとジルヴァの2人だが、もちほん本命は元悪役令嬢のジルヴァだ。
ただ俺が読んでいたノベルに出てくる悪役令嬢ってツンケンしてるだけで大した嫌がらせとかしていないような気がする。
ジルヴァは自信があるようだっので楽しみだ。あっ、聖水は勘弁で‥。
ドキドキ待っているとノックがする。
本命のジルヴァが紅茶を持って部屋に入ってくる。
少しぎこちない感じで紅茶を俺の目の前に置こうとする。
「あ、手が滑った。」
ベタな感じで頭から紅茶を浴びせられる。
「熱!!」
熱湯よりは冷ましてあるとはいえ頭に被せられるとさすがに熱い。
熱さでバタバタしてるとおもむろにジルヴァがタオルを渡してくる。
とにかく拭きたかったのでタオルを受け取って頭などをふく。
するとメンソレー的なスースーする物が塗られてたのか、目がしみて開けられなくなる。
「目が〜!」
目がしみたので立ち上がってもがいていると足を引っ掛けられて転倒させられる。
ここまで怒涛の連続攻撃だ。
目の痛み、転倒していろいろな所を強打して転げ回っていると頭に衝撃がする。
目が開けられないので見えないが、きっと足で踏まれているのだとわかった。
するとフフフって笑い声が聞こえてくる。
「ほら、地べたを這いずり回りなさい!」
頭を踏む足に力を入れてくる。
やばっ!思ったより痛いと感じているとセオリの声が聞こえてくる。
「そこまで!!競技とはいえ、さすがにムカつきました。私が止めなければ唾を吐く気だったでしょ?そこまでしたら首がとんでましたよ。とりあえず空を飛んできなさい!」
セオリが怒り気味に叫んだ後、指を鳴らす。
「え?」
ジルヴァが声を発した瞬間、姿を消した。
まぁ、本人は悪気はなかったと思うけど、さすがにやり過ぎだよね‥。早くセオリの怒りがおさまるといいけど。
とりあえず順位どうしようかな。
「反則負けでいいですよ。」
セオリさんが機嫌悪そうな声で反則負けを宣言した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます