建国

第146話 地竜退治1


俺はザユド(エルフの国)の南にある砂漠に来ている。

見渡す限り砂、砂、砂である。


ここまではプリムラに運んでもらった。

ちなみに地竜狩りのメンバーは、俺・セオリ・プリムラ・八重花である。

リーン、リースは刀の姿で俺が装備している。


他のメンバーも来たがったがセオリが大人数は必要ないと主張したので他のメンバー我慢させられた。


「さて、どうやって地竜を探そうか?」


この広大な場所で地竜を探すのは難しそうだ。


「ん?私がお手本見せますね。」


そう言うとセオリがトコトコと砂漠を歩いていく。

ふと立ち止まると地面に拳を叩きつける。

するとドスって鈍い音がして地面がグラグラと揺れだす。

揺れが強すぎるので俺は尻餅をついたが他のメンバーは何事もなかったように立っている。

それから数秒後に地面から巨大な竜が飛び出す。

セオリが一瞬何かをしたようだが目に見えなかった‥。

気がついたらセオリが地竜の首を持って立っていた。


「わかりましたか?」


「いや、わからないよ!」


セオリが何故?って顔を向けてくる。

何が見本だよ!真似できるわけないじゃん。


「セオリ様、そのやり方ではイチロー様も難しいのでは?」


八重花が助け舟を出してくれる。


とりあえずセオリが倒した地竜の首は収納しておく。


「イチロー様〜、私のやり方を見てて下さいね〜。」


すると八重花の体に巻きついた蛇が地面に潜り出す。


ん?八重花さん?蛇使ったら俺に真似できるわけないじゃん!


それから数分後、巨大化した蛇が地面から飛び出してきた。

八重花の蛇ってこんなに巨大化出来るんだ‥さすが八岐大蛇。

すると蛇がぺっと何か吐き出す。

あっ、地竜のクビだ。


八重花がドヤ顔して褒めて!って顔をしている。

とりあえず頭を撫でであげるけど、何の手本になってないよ。


あっ、セオリが羨ましそうにしてる。無表情だが何となく伝わってきた。

セオリの頭を撫でておく。

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