第145話 説明3
何で国を作るのかは説明してくれないようなので、直近の問題を片付けよう。
「どうして俺が地竜と戦う事になってるの?」
すると若干ドヤ顔の明日香が説明する為に俺の前に立った。
「説明は私に任せて!」
ドヤ顔なのが気になるが明日香の機嫌を損なうのは面倒くさそうなので素直に聴く事にする。
「セオリ様が国を作らせろと王様達を脅して、功績を立てたらって事にしたの。だからイチローは地竜を倒せばいいの。」
「脅してはいませんよ。お願いしただけですよ‥。説明を間違ってますよ、ぬらりひょん。」
セオリ、コワ!
セオリの言葉を聞いて、明日香が青い顔をしている。
明日香の説明を聞いて大体の事情は把握出来た。まぁ、地竜ってあまり強いイメージないし、何とかなるのかな。
「あっ、ただ倒すだけでは駄目ですよ。インパクトが必要ですからね!」
セオリがハードルを上げてくる。
するとゾンが手を挙げた。
「切り落とした地竜の首を引きずってくるのはどうですか?」
いや、どこのスプラッタですか?
竜の首を引きずって歩くアウトローの主人公とかいる?
俺の読んだ小説には出てこないかなぁ‥。
「それでは駄目です!」
おっ、メイベルさんが止めに入ってくれた。たしかシャールのお姉さんだったよね?良かった常識人がいてくれて。
「やるなら五、六匹分は引きずらないと‥。」
うん、駄目だこの人‥。
「では、イチローが砂漠にいる地竜を6匹狩ってから首を落として、王都まで引きずって歩いて下さい。」
6匹って多くない?
首を引きずって歩くって、そんなアウトローな事して大丈夫かなぁと心配するイチローであった。
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