第141話 世界会議4


中々良いアイデアがなくてセオリの機嫌が悪くなってきたようだ。

「揃いも揃って、良いアイデアがないのね‥。一度全員にスカイダイビングさせようかしら。」


すると全員の目の色が変わり、何人かが手をあげる。


「ハイ、メイベル!」


「何か功績をあげて、その褒美として国を立ち上げる許可を出すのはどうでしょうか?」


「おっ、それはいいわね!で、ちなみに功績とはどんなのがいい?」


セオリに褒められて最初は喜んだが、功績まで考えていなかったのか、求められて苦しい表情になる。


「‥‥‥。」


「うーん、惜しかった。功績まで考えてくれたら今晩イチロー君と2人っきりで過ごさせてあげたのに‥。残念!!」


セオリの言葉を聞いて嫁達の目の色が変わった。


「ハイ、カタリーナ!」


「困ってる人達の救済は?」


「ブッブー、それだと少し弱い。」


「ハイ、シーラ!」


「今度我が国で開催される闘技会で優勝するとか?」


「ブッブー、イチロー君は最強に近いけど戦うの嫌いだから!」


シーラがシュンと項垂れた。


皆んなが考えている中、フランカが何故かクスッと笑ってしまった。誰にも気づかれないぐらいの笑いだったが、セオリには気づかれてしまった。


「フランカ!真面目に考えなさい!!功績と鉱石が同じ言葉で面白かったみたいだけど‥。あなた、バンジージャンプの刑ね。」


「え?」

フランカが言葉を発した瞬間消えてしまった。


クラハトは心配したが、逆らえないので娘の無事を祈った。


何か思いついたのかアメリアが自信満々に手をあげた。


「ハイ、アメリア!」


「砂漠に地竜が住み着いたみたいなのでその討伐はどうでしょうか?ドラゴンスレイヤーの称号も付きますので、箔もつきます。」


「ハイ、採用!!」


セオリが満面の笑みで親指を立てた。

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