第136話 シャール3
王妃が号泣したシャールの世話をしている最中、セオリが急にニヤリと笑い出す。
「王様、そんな事考えてるの?」
指摘された王がギョッとなる。
「ついでにメイベルも嫁に出したいの?」
セオリが悪い笑みを浮かべる。
「ま、まさか!そのような事は‥。」
その言葉を聞いて王女が激怒する。
「父上!どういうことですか!!」
「いや、シャール1人だと寂しいかと思って‥。メイベルも一緒はどうかなとちらっと思っただけだ。」
「ちなみに王子も王妃も同じ事を考えたよ。」
セオリが爆弾を投下する。
「皆んなで私を追い出したいのですか?」
メイベルが激昂する。
すると王子がフォローを入れる。
「シャールが1人で寂しいだろうから、メイベルが一緒だと心強いだろうなと思ったのは本心だよ。」
それを聞いてメイベルの怒りが少しおさまる。
「王子は本心だよ。ただ続きがあって、シャールに寂しい思いをさせないし、良い歳して今だに婚約者もいなかったメイベルが結婚するなら一石二鳥って思ってるよ。」
セオリがさらに焚き付けたせいで、メイベルが王子の胸ぐらを掴んで怒りだす。
メイベルが落ち着くのに10分かかった。
「で、メイベルはどうする?本当は満更でもないでしょ?」
セオリに本心を見透かされてメイベルが赤面する。
「お姉さま、一緒に嫁ぎましょう!!」
シャールの一言でメイベルの結婚が決まった。
「あっ、2人嫁がせたからってこの国に対してえこ贔屓とかしないからね。」
少しだけ邪な考えの王と王子にセオリが釘を刺す。
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