第135話 シャール2
「ごめんごめん。別に土下座とかしなくていいよ。信じてくれれば良かったから‥。」
セオリがにこやかに笑う。
するとシャールが恐る恐る声を発する。
「あの‥今のはイチロー様が行っている訳ではなく、あなた様が行ったことですよね?大変失礼かと思いますが、あなた様が神なのでは?」
部屋の中がシーーんとなる。
「たしかに!」
思わずセオリが納得する。
「ま、いっか。たしかにイチローくんが神って信じさせる為に私が力使ったら意味なかったね。中々見どころあるね君。」
セオリがシャールを褒める。
「では、改めて。私はイチロー君より上位の神だよ。今度は信じてくれると思うけど、イチロー君も神だから。」
散々力を見せつけられたので全員が信じた。
「ちなみに私の名前はセオリっていいます。宜しくね!」
セオリがダブルピースをして場を和ませようとしたが特に効果はなかった。
その後会話が止まったので王がセオリに尋ねる。
「セオリ様はイチロー様の事を知らせに来たのでしょうか?」
「それもあるんだけど、一番の目的はシャールかな。」
突然自分の名前を指名されて困惑するシャール。
「貴女イチロー君に裸を見られたから結婚してもらうつもりだよね?」
セオリから裸の事を言われてシャールが赤面する。
シャールが恥ずかしがって返事をしないのでセオリが話を進める。
「今イチロー君の女性関係の整理してるんだ。シャールも少なからずイチロー君のことが好きみたいだから誘いに来たの。で、シャールはどうする?イチローが神になって怖くなった?」
するとシャールが意を決して話し出す。
「私はイチロー様が好きです。別に使徒とか神は関係ありません!短い間でしたがイチロー様の優しさに心が癒されました。」
最後は自分が思っているより声が大きくなり、言い終わると恥ずかしさで顔が真っ赤になった。
「う〜ん、本心みたいだね。中々頭も良いみたいだし、とりあえずは合格かな。よし!シャールも今日からお嫁さんだ!」
「あ、ありがとうございます!」
シャールが喜びのあまり号泣するのであった。
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