第128話 秘書


「とりあえずこのままだと何も出来ないので少し力を分けてもらえませんか?」


「よく分からないけど力がいるのなら持ってていいけど‥。痛くしないでね?」


「イチロー様、気持ち悪いです。」


「御免なさい、少し調子にのりました。で、冗談はこのぐらいにして‥。どうやって力を渡せばいいの?」


「そうですね‥紬に力をあげる!って念じて下さい。あとはコッチで調整しますのでお任せ下さい。」


「念じればいいんだね。紬に力を!力を!力を!力を!力を!力を!力を!力を!力を!力を!力を!力を!力を!力を!」


「イチロー様、少しやり過ぎです。聞いてますか?だからやり過ぎ‥、このままだと容量オーバー‥。」


「力を!力を!力を!力を!力を!」


『たわけ!』

「いた!」

いきなり後頭部をなぐられた。


「神様、いきなり殴るとか酷いですよ。」


『お主は限度を知らん!やり過ぎじゃ!!』


「念じろって言われたので念じたまでです。それが何か?」


『もっと軽くでいいんじゃ!そもそもお主は神になっておるんじゃぞ?お主のせいで紬は別物に‥‥‥。』


「あれ?神様の声が急に聞こえなくなった。どうしたんだろう。」


すると目の前にいつもの光の柱が現れる。

ん?いつもと何か違うような‥。

何だろう物凄く神々しい気がする。

色も金色でなく七色だし、いつもより時間がかかっている。


それより気になってるのが時間が止まってるようだ。村人ならわからなくないけど、明日香や緋莉までも動かなくなるとは‥。


あっ、やっと光がおさまってきたようだ。

きっと今までのパターンだと紬が現れるんだろうけど‥。


「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!!」


「ふる!」


思わず突っ込んだけど、俺の目の前には金髪の眼鏡姿の秘書が立っていた。


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