第125話 暴挙後3
応接室に中学生以上の村人を集めて、椅子に座ってもらう。嫁達にはその子達の後ろに控えてもらった。
俺が説明する前から内容を察して涙ぐんでる人もいる。
俺が全員の前に立つと視線が集まる。
「皆さん、食事をとって、お風呂に入って落ち着いたと思いますので今から村で起こったことを説明します。途中でいろいろ思うところがあるとは思いますが、一旦最後まで話を聞いて下さい。」
全員が頷いてくれたので話を始める。
「俺はこの屋敷の主人をしている、イチローと言います。元々はこの世界の人間ではなく、神様によって別の世界からやってきました。」
「えっ?それって‥」
早速、エステが口を挟みそうになったので目で制する。
「ちなみにこの世界にはゆっくり余生を暮らすためにやってきました。最初は1人でしたがいろいろあってどんどん増えていき、後ろに控えている人達が俺のために集まってくれました。」
村人が後ろを振り返って嫁達を視線を向ける。
「仲間はSランク冒険者並みに強いけど、俺自身はあまり強くない。まぁ、特殊な能力はあるけど‥。あと神様と少し交流があるので一応ではあるけど使徒と呼ばれています。」
本当は神になったけど、今回は伏せる事にする。
使徒と聞いて村人がザワザワとするが、とりあえず話を続ける。
「その後、俺が使徒である事が各国に知れ渡ってしまい、取り込もうと画策してくる国も出てきました。そこでもいろいろあって各国のバランスを取る為、各国のお姫様と結婚する事になりました。」
「それが村に何の関係があるの!」
エステが我慢できずに叫ぶ。
今回は完全に話の腰を折られたので少しだけ威圧を込めてエステを睨む。
睨まれたエステはかなり驚いたようでその後は静かになった。
他にも騒いでた人達もエステを見て口をつぐむ。
「話を続けます。王様の許可を頂き、姫様と結婚をする事になったのですが、その事に納得出来ないとあなた方の領主が俺に兵を向けました。」
あー、胃が痛い。
この後の説明するのが嫌だ。
「領主が俺を目指す途中にあなた方の村に寄り、あなた方以外の人を全員殺しました。」
全員死んだと聞いた瞬間、村人全員が息を飲んだのがわかった。
正直、この後の反応が怖い。
俺を恨むのかも‥。
沈黙が続く中、村長の娘であるエステが話出す‥。
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