第98話 訪問5


???「失礼します。」

法皇国の王女様の凛と通る声が聞こえ、修道服を着た女性が部屋に入ってくる。

黒を基調としたデザインの修道服だが、胸元が開いており大きな胸が強調されている。スカートにはスリットが入っており、網タイツを履いた足がチラチラ見える。


うーん、正直エロイ。

思わず生唾を飲み込んでしまう。

嫁達の視線が怖い…。

王女様も俺の目線に気がついているが、恥ずかしがることもなく、逆に嬉しそうに微笑んでくる。

こ、コイツ確信犯だな。

何か勝ち誇った顔がムカつく。


とりあえず挨拶することにする。


イチロー「イチローといいます。普段は冒険者をやってます。」


???「ご紹介ありがとうございます。私は法皇国の第一王女のカタリーナと申します。宜しくお願いします、使徒様。」


コイツ、イチローと名乗ったのに使徒と呼びやがった!やっぱりそれが目的か…。適当にあしらって帰ってもらおうっと。


イチロー「えーと、ちなみにこちらにいるのが緋莉『妻の緋莉です。』…」


カタリーナから黒いオーラが噴き出した。


部屋がしーーーんとする。

何だろう息苦しい。


明日香「同じく妻の明日香です。」

八重花「妻の八重花です。」

咲夜「咲夜です。もちろん妻です。」

メア「生涯奴隷のメアです。」

プリムラ「生涯奴隷のプリムラです。」

ウィット「生涯奴隷のウィットです。」


カタリーナから更にオーラが噴き出す。


カタリーナ「み、みなさんお綺麗ですね。」

カタリーナが笑顔を向ける。

目が笑ってないけど…。


他にもいるけど、これ以上刺激するのは辞めておこう。


イチロー「とりあえず、皆んな座りましょう。ステア、お茶を宜しく。」


ステア「わかりました。」

ステアがお辞儀をしてお茶を皆んなに配る。


カタリーナ「あら、このお茶美味しいです。」

カタリーナがやっとちゃんと笑ってくれた。


おっ、少しは機嫌良くなったかな。


カタリーナ「使徒様はなかなか優秀なメイドをお持ちですね。」


イチロー「そうなんですよ、自慢のメイドです。」


ステア「ちなみに妻でもあります。」


カタリーナがお茶を吹きだす。


おいおいステアさん、何でここで言うかな。せっかく落ち着いてきたのに…。


カタリーナさんが怒りで震え出す。


ちょ、どうしたのこの人?


カタリーナが何かを言おうとしたが、それを邪魔するようにノックもせずに扉が開く。


シーラ「あっ、ここに居た。」

シーラが駆け込んでくる。


イチロー「どうした?」


シーラ「抱っこ!」

シーラが膝の上に飛び込んでくる。


カタリーナ「使徒様!!奥様達と話をさせてもらえませんか?」


カタリーナが青筋を立てながらお願いしてくる。


イチロー「えっ、何で?」


明日香「良いわよ!受けて立つわ!!」


緋莉「イチ、出てって!」


その後イチローだけ部屋から追い出される。何故かシーラも残ったのであった。

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