第84話 ロッフ商会2


 セシリアが目を開くとロッフとワント以外に知らない男と黒いドレスを着た女性がいることに気がつく。

セシリアが何かを話そうとするが体が動かない。

ロッフとワントの様子も何処かおかしい。


イチロー「こいつ等は、騎士団の詰所で今までの罪を暴露したら、舌を噛んで死ぬようにしてくれ。」


ドレスの女「わかったわ。他の連中は?」


イチロー「自首させたら、後は騎士団の任せるよ。」


ドレスの女「殺さなくていいの?」


イチロー「自首したら、奴隷になるだろうから、それでいいよ。この2人以外はそこまで罪が重いわけじゃないから。」

イチローがセシリアの前に立つ。


イチロー「今から君を解放する。家に帰ったら、今日のことは全て忘れるから。後、俺たちには今後一切関わるな!少しでも俺たちには近づいたら、次は殺すから。」

イチローがセシリアの拘束を解く。


イチロー「じゃー、これで今後会うことはないと思うから‥。では、真っ直ぐ帰って。」

セシリアがフラフラしながら帰っていく。


イチロー「では、家に戻るよ。」

イチローが手を差し出して、手のひらを上に向ける。

ドレスの女はその手のひらに手を乗せる。



イチローは黒いドレスの女性と夜道を歩いていく。

ロッフ商会を出る時は、手を重ねて歩いていたが、いつのまにか腕を組んで歩いていた。


イチロー「急に呼び出して、不快なことをさせて申し訳ない。」

イチローは立ち止まって、深々と頭を下げる。


ドレスの女「気にしなくていいわ。あなた様の為だから‥。それより、悪いと思うなら早く名前を下さい。」


イチロー「咲夜(さくや)のこと、幸せにするから。」

イチローは咲夜を抱きしめる。


咲夜「宜しくお願いします。」

咲夜がイチローにキスをする。

最初は軽いキスであったが、咲夜にスイッチが入ってしまった為、途中から激しいキスになっていた。

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