第78話 現実逃避


 ハイ、起きました。

気絶してから起きるのもう何回目?

さすがに飽きてきたよ。

なのですぐに起きてみました。

またアルツのお部屋見たいです。

ちょっと異世界来てからストレスが溜まり出したのでストレス発散をしたいと思うます。

そもそも異世界でスローライフをして、ストレスをあまり感じないようにそるのが目的だったのに‥。

とにかく行動を起こします。


まだ朝の3時です。

正確に時間が分かるのはハイテク冒険者カードのおかげです。

とりあえずキッチンに向かいます。


さて俺のストレス発散方法は料理を作る事です。

料理以外の事を考えずに無心で行えるのはとても楽しいです。


とりあえずパンから作ります。

この世界のパンは固いので苦手です。

日本にいた頃の柔らかいパンが食べたくて、自分で作りたいと思います。

今回のポイントは天然酵母を自分で手作りしているところです。

実は数日前からリンゴを発酵させて、天然酵母を用意してました。


ハイ、用意が良過ぎる!って思ったと思いますが時間を短縮したいので却下します。


ステアが作るパンの材料にリンゴで作った天然酵母を入れます。

あとは片手でよくこねます。

その後、発酵させるために清潔な布巾を濡らして、軽く絞って上からかけて、一時間放置し発酵させます。

季節によって時間は変えるとのこと。


その間に次の料理にうつります。

大きな鍋に、ステアに買ってきてもらった豚の骨を入れ、長ネギ・玉ねぎを入れ水で煮ます。

後は灰汁を取りまくる。


次に麺だけど、ラーメンの麺は無理なのでうどんを作ります。

小麦粉に塩水を入れて、こねます。

片腕なので大変ですが、頑張ります。


この間にパンの発酵が進んだので、丸めて薪のオーブンに入れて焼きます。

時間はあるのであまり強火にはしません。

こういう時、焦がすことが多いので。


で、灰汁を取ります。


地球いる頃から料理は作っていたけど、異世界に来てからは作ってなかったので、楽しいです。


ステア「ご主人様!?」

ステアがビックリしている。


イチロー「ごめんね、勝手にキッチン使って、ちょっと料理を作りたくなって借りたよ。」


ステア「私の料理がお気に召さなかったのですか?」

ステアがしょげてしまう‥。


イチロー「そんな事ないよ。いつも美味しい料理をありがとう。助かってるよ。」

俺はステアを抱き寄せると、キスをする。


ステア「ご主人様、こんな所で‥。」

メイド姿のステアが少し抵抗してくる。


何だろう、かなり興奮するシチュエーションだなぁ。

思わず、顎クイをして、濃厚なキスをする。


で、致しました。

キッチンという場所とステアの軽い抵抗で理性が飛びました。


その後、ステアに教えながら料理を頑張りました。



さて、イチロー家の朝の献立は

リンゴのかおりのするパンと豚骨うどんです。


ハイ、バランス悪い!

朝から豚骨って‥。


濃ゆいだの言ってる娘もいたけど、肌にいいと教えると競って飲んでました。

豚骨うどんは賛否分かれる結果になりました。

パンについてはかなり好評で、毎日作って欲しいとのこと。

毎日は無理と断りました。

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