第71話 家族会議?4
やっと終わりそうだった家族会議に乱入してきたのは召喚用タブレットだった。
コイツ、自分で出てきたの?もうホラーだよ。
とりあえずタブレットの画面を覗き込む。
見ると点滅する見慣れないアイコンがあったので、クリックしてみる。
すると画面に綺麗な女性が写し出される。
これってweb会議的なやつじゃないかな‥。
よくみると名前が書いてあって、
『百目鬼(どうめき)』と書いてある。
イチロー「百目鬼さんが何の御用でしょうか?」
百目鬼「ふー、やっと繋がった。どれだけ待たせるのよ!」
イチロー「すみません。」
百目鬼「まぁいいわ。とにかくそこの使えない妖怪だとあんたも楽出来ないでしょ?私がいれば守ってあげるわ。だからすぐに召喚しなさい!」
こっちの妖怪さん達が攻撃的な目つきになる。緋莉さんでさえ‥。
イチロー「閻魔大王様はご自分で来られましたよ。出来ないんですか?」
百目鬼「本当なら出来たんだけど、急に出来なくなったのよ?あなた何かあったの?」
イチロー「?指が無くなったぐらいですかね。」
百目鬼「どんだけそこの妖怪は使えないの?主人に怪我させて、もう死んだら?」
あっ、そんなに煽ったら駄目だよ。
明日香「調子に乗るなよ!百目鬼!!」
ぬらりひょんが激おこです。
百目鬼「はん、頭でっかちで知恵しかないくせに!」
明日香がタブレットを奪う。
明日香「喧嘩なら買うわよ!」
ちょっ、タブレット折らないでよ。
あっ、画面が切り替わった。
今度は黒いドレスの女性だ。
何か吸い込まれそうな目をしてる‥。
名前は『バックベアード』ってあるな。
イチロー「バックベアード様が何か御用でしょうか?」
バックベアード「全員こちらに戻りなさい、後は私がやるから。異世界など、すぐに征服してやるから。」
それってもう魔王のすることだよね。
バックベアード「そこの幼女は首。」
親指を下に、あっモザイクになった。
運営仕事早いなぁ。
緋莉「私のこと?」
バックベアード「あっ、小さくて見えなかった。お前以外に聞こえたのか?」
緋莉「殺す。」
イチロー「璃水、ちょっといいか?」
璃水「何すっか?」
イチロー「みんな仲悪いのか?」
璃水「そりゃー、皆さん大妖怪ですからね。仲良しではないですよ。」
雪花「たぶん、あの方もこられますよ‥。」
するとまた画面が切り替わる。
玉藻の前「みんなうるさい。喧嘩なら他所でやってよ。」
今度は『玉藻の前』かぁ。
イチロー「玉藻の前様が、何か御用でしょうか?」
玉藻の前「こんなチャンスは二度とないはず。とにかく私を選んで欲しい。私はそこの小娘達とは格が違うわよ。」
狐耳に尻尾が9本ある、絶世の美女が流し目を送る。
イチロー「璃水、みんな強いの?」
璃水「もう怖くてオシッコちびりそうっす。伝説の妖怪っす。」
そんな大妖怪を呼び出せるポイントなんかないよ。
そういえば、この間増やしてくるみたいなこと言ってたような。
おっ、ポイントマイナスじゃない。
100,000ポイントに増えてる!
って、増えすぎだろ!!
イチロー「とりあえず収拾がつかないので、よく考えて呼び出しますので、今日のところはお引き取り下さい。」
そう言って会議のアプリを強制終了させる。
これでやっとゆっくり出来るよ。
そう思ったら、地獄の屋敷のベッドの上に転移した。
緋莉「さっきので気が立ってるから、覚悟して。全員順番に相手してね。」
璃水の薬を使い、とんでもない回数をこなしていくイチローであった。
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