第70話 家族会議?3


 リーンとリースが奴隷の方に移動し結果、俺1人が取り残される事になる。


イチロー「他に議題あるかな?」


緋莉「左手見せて。」

抑揚のない目で睨む。


逆らえないので左手を掲げる。


メア「小指がない‥。」

周りからは小さな悲鳴が聞こえる。


明日香「何か弁明はある?」

目尻を吊り上げ、睨みつけてくる。


イチロー「ごめんなさい。」

異世界に来て、もう何度目かの土下座をする。


イリス「どういうことですか?」

イリスが冷静に聞いてくる。


そこでシャールの話を説明する。

もちろん裸の話は避ける。

レイペルがジト目で睨んでくる。


説明が終わると、周りからため息が聞こえてくる。


緋莉「イチが決めた事だから文句は言わない。でも心配かけないで。」

緋莉が涙を流す。


これは効いた。

頭をガツンと殴られたような衝撃だ。


明日香「ペナルティで今夜は妻全員の相手をしなさい!璃水の薬を使うわよ。」


反論は許されないようだ。


ステア「私は辞退‥」

明日香が遮る。


明日香「却下!全員と言ったわよね!」


イチロー「嫌がるのを無理強いさせるのはさすがに‥。」


明日香「ステア、嫌なの?イチローのこと嫌いになった?」


ステア「だ、誰がそのようなことを言いました?いくら明日香様とはいえ怒りますよ!」


するとずっと発言をしていなかったアルツが笑いながら話し出す。

アルツ「ステアさんもわかってないわね。明日香さんはステアさんに気を使ってるのよ。ちょっと悪ぶってるのが可愛いけど‥。」

アルツがクスリと笑う。


明日香「べ、別にそんなんじゃないわよ!」

ハイ、出ましたツンデレ。

明日香のツンデレ貴重だなぁ。


アルツのおかげで場が少し和んだ。


アルツ「私も参加したいです。駄目ですか?」


場の空気がかわる。

明日香、イリスが鬼の形相で叫ぼうとしたが、緋莉が手で制する。


緋莉「今回はイチが悪い。全員参加。拒否権はない。」

緋莉が奴隷全員に圧を飛ばす。

それを受けて、喜ぶもの、恥ずかしがるものがいたが、嫌がるものは現れなかった。


緋莉「では、解‥」


緋莉が家族会議を締めようとすると謎の叫び声が聞こえる。


??「ちょっと待った!!」


えっ、まだ終わらないの?

会議は続く。

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